Welc問題で思うこと

基本を守ることの大切さ。

先月末にネットで大炎上し閉鎖されたDeNAのWelqは、ホームページを作っている者にとって非常にたくさんの興味深いことを示したと思います。

記事内容の医学的根拠がどうとか、上場企業のコンプラがどうというのは多くの方々がブログ等でたくさん書いておられるので、そこは識者の方におまかせするとして、注目すべき点はSEO的には大成功だったということ

その中で最もわたしの心にガツンと来たのが、HTMLの文法に従って正しくページが作られることを重要視していた事実。

当たり前といえば当たり前なんですけど、
やっぱり大切なのは「基本」なんだなぁと。

2010年頃からはホームページはほぼWordPressで作ってきましたが、ホームページ制作を、そういうCMS機能のパワーに頼るとどうしてもHTMLの「タグ」の使い方が甘くなってきてしまいます。

ホームページをWordPressで作る理由は、お客様自身でホームページの内容を編集(入力)することが可能になるからで、そうなるとコンテンツを入力する際の「見出し」がどうとか、「段落」がどうとか、その使い分けを正確におこなうには、HTMLの生まれた背景やタグが本来持っている意味をお客様にも理解していただく必要が生じます。とはいえ、当然それを説明しようとすれば専門的な(難しい)話しになることは避けられない。(その説明をしたところ)過去にお客様に煙たがられる経験もあったために、自ずと私たちも「これはまあいいか」って感じになっていました。結局はWordPressを使うのは私たちではなくお客様で、HTMLタグが正しく理解されることよりも、先ずはWordPressを使ってホームページを更新してもらうことの方が遥かに重要だからです。

さらにもう一つ。悲しいことに、
HTMLの文法に従いキレイなコードを書く労力というのは、制作者と検索エンジン(Google)以外には評価されません。

わたしもしろくまシステムズを作る前に所属していた会社で、「お前は綺麗好きだからいかん、コードなんてどうでもいい、誰も見ないんだから。とっとと納品しろ」と上の人間に言われた経験があります。

制作者を使う側の人間の気持ちは、概ね上のようなものじゃないでしょうか。

世の中はノイズで溢れかえっているので、時に正しい判断が間違っているような錯覚に陥る状況に遭遇します。

もう一度、原点に帰って、
キレイなコードを書くことを大事にします。